ゆめの国日々

目が覚めても、まだゆめの中にいるような毎日

Hay-on-Wye 古本の天国

 

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Hay-on-Wye ヘイ・オン・ワイは、ウェールズにある「本の街」と呼ばれる小さな村。

ゆっくりと歩いても三十分ぐらいで一周できるほど小さいなのです

が、本、特に古本が好きな私には、ここは天国にしか思えません。

ここで過ごす時間は三十分なんて無論足らなく、

三時間でも、三日間でも、三週間でも、三年間があっても足らない気がします。

 

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何があるかと言いますと、名前の通り、古本屋さんに古本屋さんに古本屋さんです。

三十件あまりの古本屋さんの工夫されたウィンドーディスプレイがすらりと並び、

正直、この街に足を踏む途端、ここで骨を埋めても良い、ぐらい感動しました。

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「本が特殊な持ち運びできる魔法。Kindleが死んだ、本万歳!」  ステファンキング 

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 お店に入った瞬間、海賊が宝島に足を踏む瞬間はこんな感じ!!って思ってました。

鍵がかかったガラスの本棚の中に、19世紀版のジェーンオースティン全集!!!眩しいすぎます。手が届かないけれど、眺めるだけで充分なのです。

他にも、箔押の本が美しく並び、お値段はほぼ£15以下で庶民の私の財布にも優しい

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 あまり荷物を増やさないようにと自分に言い聞かせながら、結局十冊ぐらい購入。。。

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中に、一番気に入ったのは日本では小公女や秘密の花園でよく知られるF.H.バーネットの自伝「The One I Knew The Best of All」初版です。百二十年以上の年月を経た本、見返しのページには、誰かから愛する誰かへ贈る言葉が残っています。この本を手にした時、幸せな気持ちがいっぱいでした。

街の名前の通りで、本をテーマにしたパブや喫茶店も多く、店内でも古本を売ってたり、自由に読めたり、見て飽きないです。

f:id:Rankosama:20180124001220j:plain「サンタを信じ無くった日から下着しか貰えないよ」って言っています。

ランチを食べた可愛いビストロ、味は今一でしたが。笑

(ちなみにイギリスレストランの味付けは大体塩しょっぱいです)

毎年5〜6月頃開催される文学際ヘイフェスティバルが大変人気が高いだそうです。

2018年は5月24日から6月3日の予定。その頃もうイギリスにいないので残念です。。。

 

前読んだ村岡花子さんの本に、古書店の店主がこう語りました

謂わばここは墓地だと私は考えます。死人と共に暮らす、それが自分の仕事だ。この人たちの墓守と言ってもいいわけだと私は思います。そうするとつまり、私は墓守賃で生活しているんだと、こんなことを考えると、なんだか妙な気持ちになりますが、それがちっとも不愉快ではありません

素敵な仕事だと私は思います。